未完と完成の間~天才、ブライアン・ウィルソンのスマイル①

完成させるって難しいですよね。

「完成のイメージはできているのに! 思い描いていた方向とまったく違う方向に進んでいる!」 よくありがちです。

それは才能がないからではありません。才能がありすぎるからです。

真っ先に誰を思い浮かべましたか? 某映画監督ですか? 某作家ですか? 私はブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)です。

天才であり、最高の笑顔(スマイル)をくれるブライアン・ウィルソンです。

はじめに

ブライアン・ウィルソンって知ってる?
知らないな~
「サーフィン・U.S.A.」だよ♪

それっ! 知ってるよ! アナログ盤持ってるんだ! すごいね!
サーフミュージックだよ。一時に大流行したんだよ。まあ、ロックンロールの亜流だけどね。「ファン・ファン・ファン」さ♪

The Beach Boys, Royal Philharmonic Orchestra – Fun, Fun, Fun (Lyric Video)

引用: Yotube Beach Boys Offical Channel

わぁ~! 明るくて軽快でノリノリだね!
ふっふっふ……。けど、今日はそんな陽気な話じゃないのだよ……。

ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)

アメリカの有名な兄弟(+α)バンド「ビーチ・ボーイズ」(The Beach Boys)のベーシストであり、リーダーあり、長男です。

「ビーチ・ボーイズ」について語ると長くなりますが、ブライアン・ウィルソンを知っていれば大筋は掴めます。

どんな人物、性格なのか?

内気で繊細で神経質と言われていますが、実際に会ったことがないので分かりません。

ただ、音楽からはそれは伝わってきます。

紛れもなくブライアン・ウィルソンは悩み多き天才であり、その才能に苦しんでいたと言えます。

たった一人で1960年代の音楽界と戦って壊れてしまった天才なのです。

ブライアン・ウィルソンは天才なのか?

本人があまり「天才、天才!」と言われるのも好きではないと思いますが、どうしてもそう称えてしまうのです。

なぜなら、本当に音楽が素晴らしいからです。作曲家として天才です。

クラッシック界で誰もが美しいと思える旋律をポップミュージックで一人で頭の中でつくりあげてしまいます。

肝心の歌唱力は……ちょっと間の抜けたような味のある歌い方をします。そこが魅力的でいいのです。

どんな音楽なのか?

「ビーチ・ボーイズ」としてデビュー時はサーフミュージックが売りでしたが、その後に壊れた美しさを表現していきました。

「なんじゃこりゃ!?」って感じです。 ロックンロールにコーラスが波のように入って主旋律のヴォーカルのメロディーが自由であって……と、なんか他と違うのです。

ストレートな音楽じゃないのですが、ストレートに胸にきます。

それに遊び心も満載で聴いていて飽きません。

ブライアン・ウィルソンは、なにを完成させたのか?

サーフミュージックを確立させたのには飽き足らず、ポップミュージックの異次元世界に踏み込んだ最初で最後のミュージシャンなのです。

明るい楽しいだけではなく、内傷的なポップミュージックを完成させました。

歌詞をすべて書いて、歌っているわけでもありませんが、ひとつひとつの曲、そして、アルバム全体としての人の個々の傷心に響く音楽を完成させたのだと思います。

よく代表作として取り上げられるのは、1966年のアルバム「ペット・サウンズ」です。 「ペット・サウンズ」はよく「どこがいいの?」「わからない」「犬にでも聴かせるか?」などなど、様々な批判もありますが……とにかく、ある時に突然によさに気が付いて手放せなくなります。

しかし、完成だけではありません。未完の完成も遂げたのでも有名です。

1967年のアルバム「スマイリー・スマイル」です。

未完の闇へと陥る

「スマイリー・スマイル」とは、未完に終わった「スマイル」の残骸です。

そこにはブライアン・ウィルソンの悲劇が付き纏います。

1966年のブライアン・ウィルソン

この年はブライアン・ウィルソンにとって最高の年でした。

「ビーチ・ボーイズ」は、前述した史上最もワンダフルなアルバム「ペット・サウンズ」を発表しました。 真に完成された素晴らしいアルバムです。

「とにかく美しすぎて涙が止まらなかった」とポール・マッカートニーも言っています。

それから間もなくして、「ビーチ・ボーイズ」は史上最も心が震えるシングル「グッド・ヴァイブレーション」を発表しました。

The Beach Boys – Good Vibrations (Official Video)

引用: Yotube Beach Boys Offical Channel

いつ聴いてもいいですね! 中毒性があります! この曲には面白い逸話があります。

ウィルソン兄弟の母親が「ペット・サウンズ」にて犬が「ヴァイブレーション」を感じたと呟いたことにより制作されたらしいです。

それにしても当時はよくも悪くも「ヤバい曲だ!」と騒がれたでしょう。

色んな意味でポップミュージックの常識を壊しました。

どうしたらこんな曲がつくれるか不思議ですよね。

「グッド・ヴァイブレーション」はシングル曲としては、ロック&ポップス界では間違いなく最強でしょう。

だからブライアン・ウィルソンは、次作のアルバム「スマイル」「ペット・サウンズ」を超える音楽、つまりは、完成を超えた完成された音楽になることを確信していたのです。

周りもそうでした。「ビートルズ」をはじめとする多くのミュージシャンがブライアン・ウィルソンを意識していたのです。

1967年のブライアン・ウィルソン

しかし翌1967年は、ブライアン・ウィルソンにとって最悪の年に……。 「スマイル」という悪夢に精神を侵されてしまいました。

この話はロック&ポップス界のひとつの大きな伝説でもあります。悲しいけれど、きっと誰もが笑えます。 次回に続きます。

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次回に続く

次回に続きます! 長い闇のはじまりだ!
ええ!? 気になるよ! ブライアン・ウィルソンはどうしちゃったの?

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